【スプリンターズS・シリウスS・ハンデ戦×1】最終見解

　今年も最初の関門はビアンフェの存在。去年と違う点はビアンフェが去勢し、ある程度気性が落ち着いての参戦。モズより内側にいるため、ハナを主張はすると思うが、共倒れは避けたいため、何が何でもハナを取りたいモズに譲ると予想。そうなるとこの馬のペースに持ち込める。

　レースラップは前半3F32.8あたりのハイペース。今年は内有利TBを想定しているため、去年ほどの差しは決まらないと仮定。そうなったときにハイペースで粘り混みが可能な馬で地力も兼ねそろえているのがこの馬。基本的にこの馬の作戦はハイペースに持ち込んで先団の脚を疲れさせる＆持ち前のスタミナでの粘りこみ。ここでもきっちり決めてくるはず。

　スタートの出はビアンフェの方が速いため、二の足を使うか、抜群のスタートを決めて早めにハナに立ちたい展開がベスト。だが、中山1200m適正・馬の地力を考えると、個人的にはこの馬がトップ。

　隣がメイケイエールである点に注意。といっても抑えきれず前に急ぐ展開・抑えが効いてリラックスして走る展開どちらに転んでも、内側のこの馬には大きな悪影響はないように感じる。

　現状内有利のTBを想定しているが、それでも開催9日目ということである程度の芝へのダメージはあるはず。この状況に有利に働くのが、タフな馬場で力を発揮できるこの馬。急坂適性も十分でラップとの相性も○。

　中枠ということで埋もれてしまうかどうかが問題だが、前述したとおり、メイケイエールの影響さえくぐり抜ければ問題はなさそう。内埒沿いを通って有利にレースを進めたい。

　一番の買いポイントは2,3番手争いの真後ろでマイペースの競馬ができ、4各通過時点では6番手以内で仕掛けることができそうという点。中京ダ1900mを良馬場で開催できる点から、基本前残りのTB。位置取りという観点ではかなり優位に競馬ができる。

　ダ1900mの経験はないものの、急坂・左回り適正は他馬を圧倒する能力。前走この馬向きではない右回りでメイショウカズサと0.8秒差まで抑えられた点を評価したい。

　ダートといえば幸ジョッキーということで、今回も引き続き鞍上幸ジョッキーなのは好材料。仕掛けどころ、コーナリングに関しては何の心配もいらないだろう。

　全頭診断ではそこまで高い評価はしていないのになぜ2番手番手評価にしたのか。それは今回のメンバーでハナを切りたい馬がこの馬くらいしか存在しないからである。枠順も3枠5番と内枠気味を確保でき、この馬よりも出足が良い馬が内枠に存在しないことが重要。単騎のマイペース逃げはダート戦において、穴を開ける可能性を高める。

　右回り向きということで評価を下げたが、逃げるのであれば埒沿いを距離ロスなしで競馬できる今回はさほど気にする必要はない。良馬場のタフな展開でも結果を残してきており、晴れで臨める今回はこの馬向きの馬場になるはず。思い切って、大差をつけて逃げるのも面白い。