【ジャパンC・オリエンタル賞】最終見解

　今回、必ずハナを取りたいという馬はおらず、現メンバーで考えられるのがキセキ。無理に逃げる必要もないので、スタート後ささっと前を取ってミドルペースに持ち込むと予想。そうなると先行勢につらい展開にはならないと思われる。その時に自分の競馬に持ち込むのがこの馬。これまでのこの馬の東京好走パターンは残り4,5Fからペースが上がるロンスパ勝負。前走も残り4Fから11秒台前半に持ち込むような加速ラップで、3番手から楽々ハナをとらえて勝ち切っている。さらにこの時は休養明けで+12kg。馬体的にもやや余裕残しという状態で勝っている点を考えると、絶好舞台で叩き2走目という点も加味してここは狙いたい。

　これまで戦ってきた相手が弱いなどといわれているが、相手なりに走れるタイプだと思うし、前走は全力を出し切っていないように考える。今回はさらに仕上げてきており、枠的にも楽々抜け出せる位置のはず。自信の本命で行きたい。

　この馬には調教で何度も裏切られてきている。本番で走る気があればかなりいいレースをすると思っているため、パドックや返し馬はチェックしたいところ。ただ今回、オーソリティが速めに動き出すことによって、上り勝負ではなく前が垂れるような持久力勝負に持ち込まれる形になれば、この馬の良さが発揮されるはず。この馬は上りが求められるよりは、じわじわと長い脚が使える持久力タイプなので今回は◎。最終追いもきっちり走っていて、勝負気配は十分。テン乗りである点はやや不安だが、展開は向くはずなのでこの馬の地力も合わせてカバーできるはず。

　コントレイルが調教でっや抑えられない動きからの距離延長、シャフリヤールはオーソリティが作り出すロンスパ戦では脚がたまらぜ垂れると予想。ユーバーレーベンは東京のような大箱舞台は向くが、追い切りを見るとまだ一歩仕上がっていない印象。オッズ的にそこそこおいしい数値になってきたので、十分狙ってよさそう。

　前からしぶとい脚が使えるタイプ。特に近走の上位馬相手に大きな着差がない点、4走前の八ヶ岳特別では9人気3着に好走し、この時の2着馬は同クラスで好走経験複数、4着馬はすでに2勝クラスを勝ちあがり、3勝クラスで掲示板入りしている。5着馬も2勝クラスを勝ちあがっている点を見ると、ここのレースレベルは低くないことがわかる。その中で3着に入っている点はかなり高評価。いつ勝ち上がってもおかしくない。

　鞍上も今まで乗ってきたメンツと比べればそこまで問題なく、追切もしっかり動けている。特にオセアグレイトに2週続けて先着しており、最終追いは馬なり余力で調整。ここは勝負気配も十分あるだろう。なによりオッズがおいしすぎるので自信のド本命。エクランドールは前走重賞1人気経験も大敗。キャリア2戦で戦った相手もそこまでレベルの高い相手ではないので、この人気では買えない。上りは使えるが、タイム的には〇アステロイドベルトが上に出ると考えている。鞍上も弱化。ルメールはプラチナソルジャーを選んでいる。

　一番の買い材料はムーアジョッキーの乗り替わり。一般に海外ジョッキーはムチ入れのタイミングや力がハイレベルなので、馬に火が付きやすい。これまで乗ってきた鞍上はどこか頼りないメンバーばかりなので、ここでのムーアジョッキー鞍上は高評価。

　今の東京は上りが使える馬がしっかりと結果を残す傾向にあるので、その点を考えると左回りでいい脚が使えている点、上り3Fベストタイムも32秒台をマークしている点で結果を残せる要素としては十分。2勝クラスで結果を残せていない点が気になるが、距離適性を考えるとおそらく芝2000mまでが限界。今回は前走と同距離で参戦できるので、馬目線で考えても割り引く必要性はなさそう。